2013年11月定例会が行われました。
日時:2013年11月2日(土)15:00~18:00
場所:喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店
参加人数:10名

■DSDディスク(ノグチ)

CD(コンパクトディスク)記録のPCM方式とDSDディスク記録のDSD(Direct Stream Digital)方式の説明をしました。

上図や詳しい方法は[こちらのページ]や[こちら]を参考にしています。
それぞれアナログ音声をデジタル信号化する際の方式です。DSD方式はPCM方式とは全く異なり、音声信号の大小を1ビットのデジタルパルスの密度(濃淡)で表現する方式です。別名「1bitオーディオ」とも呼ばれています。
PCM方式ではサンプリングした部分と次のサンプリング間や段差が大きく出来てしまい、隙間の部分をフィルターなど補完することで音を構成しています。
他にもPCM方式は多くのフィルターを通す必要があり、その分原音から少しずつ変質しています。それに比べて、DSD方式はアナログローパスフィルターを通すだけのシンプルなシステムで行えます。
このように原音にきわめて近い録音・再生を実現できるDSD方式を用いたものに[Super Audio CD]がありますが、こちらはプロテクトなどのため自作する事はほぼ不可能となっています。

そこで、DSD方式でディスクを自作できる方法がDSDディスクになります。
これは専用のプレーヤーやPlayStation 3などでも再生でき、MacやPCで再生するためには[KORG AudioGate]というソフト(無料)を使います。このソフトは登録/変換の時にTwitterにツィートしないと動作しないという欠点がありますが、DSDディスクの作成には唯一とも言える存在であるので仕方ないです。

このソフトを使い、CDからリッピングしてDSDディスクを作る事も出来ます。クラシック曲でこちらの音の聴き比べの実験をしてみました。
CDと比べDSDディスクでは籠るような音に変化し暖かみは増しましたが、元は当然CDフォーマットですのでそれほど向上は期待はできないでしょう。96kHz/24bitなどのハイレゾで制作した自作曲などをメディア化する際に、このような方法もあるという事でご紹介しました。

今回は簡易的に再生しましたので本来の音質でもありませんでした。DSD信号をそのまま出力出来る[KORG DS-DAC-100]などのDAコンバーターがあると精密な再生ができますね。
■ハイレゾ音源紹介(芝)

レコーディング~マスタリングまで192kHz/24bitにて本格的に制作した、ハイレゾ音源が無料で配信されていたので紹介しました。

アーティストSally and Tomoya(from Heavenstamp)による「Adagio(アダージオ)」という曲です。
Iriver Astell&KernというポータブルHi-Fiプレイヤーのキャンペーンです。[こちらのページ]より案内がされています。(2014年3月31日まで。Facebookへのアクセスも必要となります)
192kHz音源ですが、Mac内蔵では96kHzまでしか出力が対応しておらず簡易的な試聴となりました。それでも音の広がりやダイナミック感を堪能できました。素晴らしいですね。
■OSX Mavericks(橘)

最近公開されたMac用OS「OSX Mavericks」の新機能から主立った点を紹介をしました。

まずはSafariなどでおなじみのダブ機能がFinderに追加されました。ショートカットキー一発で一つのウィンドウにまとめる事もできます。

ラベルからタグに変更になり、1ファイルに複数の色を指定出来るようになりました。Finderからクリック一回で、同じ色指定されたファイルを簡単に選ぶ事が出来るようになっています。

Safariのサイドバーが追加され、ブックマーク、リーディングリスト、共有リンクの3つを切り替えて使えるようになりました。共有リンクでは、Twitterなどでフォローしている人が投稿したリンクを表示されます。

マルチディスプレイの機能が強化されています。サブディスプレイにもメニューバーが表示され、Dockも好きなディスプレイに表示できるようになりました。メニューバーは普段は薄らと表示されていますが、ポインタを近づけると濃く表示されるようになります。(参考リンク)

便利な「通知」ですが、作業に集中したい時やプレゼンの時は出ると困るシーンがあります。そこでおやすみモードを使うと、通知を一時的に無効にできます。
その他、iCloudキーチェーン、ことえり辞書登録が環境設定のキーボードの中に統合、iBooksやマップアプリがMacでも使えるようになりました。

メモリの圧縮機能により実質今までの1.5倍ほど領域が使えるようになりました。メモリが交換出来ないMacBookにはありがたい機能ですね。

省電力機能も複数強化されており、よりバッテリーの持ちが良くなっています。
このうち、App Napという機能はバックグラウンドや完全に隠れたウィンドウの作業をストップする事で省電力化をしているため、オーディオのエンコーディング、バウンス処理、レンダリングなども作業も止まってしまいます。

この機能を切りたい場合はアプリケーションの情報から「AppNapを切にする」にチェックを入れる事で解消できます。音楽系アプリケーションでは要チェックですね。

音楽系アプリケーションのOSX Mavericksの対応具合ですが主要アプリケーションは動作するようです。しかし、細かな不具合やプラグインのプロテクトのモジュールなどで動作不能が出ていますので、しばらくの間アップグレードは見合わせた方が良いと思います。(UADプラグインやKORGなど未対応のために、止めて元に戻したという報告がありました)
アップグレードする際はディスクのアクセス権の修復なども必ず行っておきましょう。
■GarageBand 10(橘)

OSX Mavericksに合わせて発表された[GarageBand 10]の紹介です。見た目がLogic Pro Xと一緒であり、Logic Lite版をいっても差し支えないでしょう。
GarageBand 10も64bitアプリになり、AudioUnitsプラグインは64bitしか動かなくなりました。ただし前バージョンのGarageBand 6も同居可能ですので、使い分けは可能となっています。
GarageBand 10ではアドオン購入(500円)で音源やエフェクターを拡張するスタイルになったため、標準状態ではざっくりと削減されています。(Logic Pro Xと共通の音源を使用可能なため、Logic Pro Xがあればアドオンは不要です)

標準状態でもDrummerが使えるようになっています(アドオン無しでは1プレーヤーのみ)。Logic Pro Xとの機能の違いとしてはドラムのマルチアウト、MIDIリージョンへの変換、Drum Designerでの音色編集の不可などがあげられます。一歩進んだ事をしたい方はLogic Pro Xを購入しましょう。

Smart Controlの画面にイコライザーが表示されるようになりました。これはLogic Pro Xにも無い機能でプリセットも簡単に選べます。
なぜこの表示がなされるようになった訳は、AudioUnitsプラグインにイコライザーが標準搭載されなくなったためのようです。この画面内に統一されているものと思われます。

AudioUnitsプラグインはこの画面で付加する形になりました。これはGarageBand 10にミキサー画面が無いためこちらへ移ったようです。

その他便利になった点は、録音時のカウントダウンやテイクなどがLogic Pro X同様になっています。オートメーションも一時的に無効にできるようになりました。
ミキサー機能ですがiPadの[Logic Remote]で代替する事が出来るようになっています。これを使わない手は無いですね。
橘さんのGarageBand 10ではAudioUnitsプラグインの認証に不具合が出ていましたが、こちらは引き続き調査中です。(GarageBand 10はOSX Mavericks以上で動作します)
■iConnect MIDI2+(須藤)

iPhone、iPad、MacとMIDIやオーディオをやり取りをするインターフェイスの新製品[iConnect MIDI2+]の紹介をしました。

以前紹介したiConnect MIDIではオーディオの送受信が出来ませんでしたが、iConnect MIDI2+では送受信ができるようになり、より便利になりました。価格も1万円以下に値下げされています。

iOS用とMac用のルーティングソフトが用意されています。
iPad音楽アプリをMac上のプラグイン的に使用するにはとても有用な機器になり、iPad画面でフィジカルにコントロールしながらMacのDAWにMIDIとオーディオを録音してしまう!事も出来そうですね。

三脚に固定する穴も用意されています。
■Mackie DL1608(須藤)

iPadをコントローラに出来る16chのミキサー「Mackie DL1608」を紹介しました。

16chデジタルミキサーで、iPad(Dockコネクター)をはめ込み一体化が出来るようになっています。
ステレオリンクがまだ搭載されておらず(次のバージョンで搭載予定)、ステレオ音源を扱うのはiPadというトラックを使います。

(画面はAirPlay-Mac経由-Refrectorで出力しています)
コントローラーにiPadを利用する事により、イコライザーの操作が非常にやりやすいですね。Wifiモジュールを別途付ける事により、iPadを無線でも利用できるようになります。

接続がDockコネクターとなっていますので、新機種の入れ替えで余っているiPadを活用するのが良いかもしれませんね。
12月の定例会は12月7日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 大久保店 第3会議室で開催予定となっております。
(価格は掲載時のもので変更になる事があります。ブログ担当:ノグチ)
日時:2013年11月2日(土)15:00~18:00
場所:喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店
参加人数:10名

■DSDディスク(ノグチ)

CD(コンパクトディスク)記録のPCM方式とDSDディスク記録のDSD(Direct Stream Digital)方式の説明をしました。

上図や詳しい方法は[こちらのページ]や[こちら]を参考にしています。
それぞれアナログ音声をデジタル信号化する際の方式です。DSD方式はPCM方式とは全く異なり、音声信号の大小を1ビットのデジタルパルスの密度(濃淡)で表現する方式です。別名「1bitオーディオ」とも呼ばれています。
PCM方式ではサンプリングした部分と次のサンプリング間や段差が大きく出来てしまい、隙間の部分をフィルターなど補完することで音を構成しています。
他にもPCM方式は多くのフィルターを通す必要があり、その分原音から少しずつ変質しています。それに比べて、DSD方式はアナログローパスフィルターを通すだけのシンプルなシステムで行えます。
このように原音にきわめて近い録音・再生を実現できるDSD方式を用いたものに[Super Audio CD]がありますが、こちらはプロテクトなどのため自作する事はほぼ不可能となっています。

そこで、DSD方式でディスクを自作できる方法がDSDディスクになります。
これは専用のプレーヤーやPlayStation 3などでも再生でき、MacやPCで再生するためには[KORG AudioGate]というソフト(無料)を使います。このソフトは登録/変換の時にTwitterにツィートしないと動作しないという欠点がありますが、DSDディスクの作成には唯一とも言える存在であるので仕方ないです。

このソフトを使い、CDからリッピングしてDSDディスクを作る事も出来ます。クラシック曲でこちらの音の聴き比べの実験をしてみました。
CDと比べDSDディスクでは籠るような音に変化し暖かみは増しましたが、元は当然CDフォーマットですのでそれほど向上は期待はできないでしょう。96kHz/24bitなどのハイレゾで制作した自作曲などをメディア化する際に、このような方法もあるという事でご紹介しました。

今回は簡易的に再生しましたので本来の音質でもありませんでした。DSD信号をそのまま出力出来る[KORG DS-DAC-100]などのDAコンバーターがあると精密な再生ができますね。
■ハイレゾ音源紹介(芝)

レコーディング~マスタリングまで192kHz/24bitにて本格的に制作した、ハイレゾ音源が無料で配信されていたので紹介しました。

アーティストSally and Tomoya(from Heavenstamp)による「Adagio(アダージオ)」という曲です。
Iriver Astell&KernというポータブルHi-Fiプレイヤーのキャンペーンです。[こちらのページ]より案内がされています。(2014年3月31日まで。Facebookへのアクセスも必要となります)
192kHz音源ですが、Mac内蔵では96kHzまでしか出力が対応しておらず簡易的な試聴となりました。それでも音の広がりやダイナミック感を堪能できました。素晴らしいですね。
■OSX Mavericks(橘)

最近公開されたMac用OS「OSX Mavericks」の新機能から主立った点を紹介をしました。

まずはSafariなどでおなじみのダブ機能がFinderに追加されました。ショートカットキー一発で一つのウィンドウにまとめる事もできます。

ラベルからタグに変更になり、1ファイルに複数の色を指定出来るようになりました。Finderからクリック一回で、同じ色指定されたファイルを簡単に選ぶ事が出来るようになっています。

Safariのサイドバーが追加され、ブックマーク、リーディングリスト、共有リンクの3つを切り替えて使えるようになりました。共有リンクでは、Twitterなどでフォローしている人が投稿したリンクを表示されます。

マルチディスプレイの機能が強化されています。サブディスプレイにもメニューバーが表示され、Dockも好きなディスプレイに表示できるようになりました。メニューバーは普段は薄らと表示されていますが、ポインタを近づけると濃く表示されるようになります。(参考リンク)

便利な「通知」ですが、作業に集中したい時やプレゼンの時は出ると困るシーンがあります。そこでおやすみモードを使うと、通知を一時的に無効にできます。
その他、iCloudキーチェーン、ことえり辞書登録が環境設定のキーボードの中に統合、iBooksやマップアプリがMacでも使えるようになりました。

メモリの圧縮機能により実質今までの1.5倍ほど領域が使えるようになりました。メモリが交換出来ないMacBookにはありがたい機能ですね。

省電力機能も複数強化されており、よりバッテリーの持ちが良くなっています。
このうち、App Napという機能はバックグラウンドや完全に隠れたウィンドウの作業をストップする事で省電力化をしているため、オーディオのエンコーディング、バウンス処理、レンダリングなども作業も止まってしまいます。

この機能を切りたい場合はアプリケーションの情報から「AppNapを切にする」にチェックを入れる事で解消できます。音楽系アプリケーションでは要チェックですね。

音楽系アプリケーションのOSX Mavericksの対応具合ですが主要アプリケーションは動作するようです。しかし、細かな不具合やプラグインのプロテクトのモジュールなどで動作不能が出ていますので、しばらくの間アップグレードは見合わせた方が良いと思います。(UADプラグインやKORGなど未対応のために、止めて元に戻したという報告がありました)
アップグレードする際はディスクのアクセス権の修復なども必ず行っておきましょう。
■GarageBand 10(橘)

OSX Mavericksに合わせて発表された[GarageBand 10]の紹介です。見た目がLogic Pro Xと一緒であり、Logic Lite版をいっても差し支えないでしょう。
GarageBand 10も64bitアプリになり、AudioUnitsプラグインは64bitしか動かなくなりました。ただし前バージョンのGarageBand 6も同居可能ですので、使い分けは可能となっています。
GarageBand 10ではアドオン購入(500円)で音源やエフェクターを拡張するスタイルになったため、標準状態ではざっくりと削減されています。(Logic Pro Xと共通の音源を使用可能なため、Logic Pro Xがあればアドオンは不要です)

標準状態でもDrummerが使えるようになっています(アドオン無しでは1プレーヤーのみ)。Logic Pro Xとの機能の違いとしてはドラムのマルチアウト、MIDIリージョンへの変換、Drum Designerでの音色編集の不可などがあげられます。一歩進んだ事をしたい方はLogic Pro Xを購入しましょう。

Smart Controlの画面にイコライザーが表示されるようになりました。これはLogic Pro Xにも無い機能でプリセットも簡単に選べます。
なぜこの表示がなされるようになった訳は、AudioUnitsプラグインにイコライザーが標準搭載されなくなったためのようです。この画面内に統一されているものと思われます。

AudioUnitsプラグインはこの画面で付加する形になりました。これはGarageBand 10にミキサー画面が無いためこちらへ移ったようです。

その他便利になった点は、録音時のカウントダウンやテイクなどがLogic Pro X同様になっています。オートメーションも一時的に無効にできるようになりました。
ミキサー機能ですがiPadの[Logic Remote]で代替する事が出来るようになっています。これを使わない手は無いですね。
橘さんのGarageBand 10ではAudioUnitsプラグインの認証に不具合が出ていましたが、こちらは引き続き調査中です。(GarageBand 10はOSX Mavericks以上で動作します)
■iConnect MIDI2+(須藤)

iPhone、iPad、MacとMIDIやオーディオをやり取りをするインターフェイスの新製品[iConnect MIDI2+]の紹介をしました。

以前紹介したiConnect MIDIではオーディオの送受信が出来ませんでしたが、iConnect MIDI2+では送受信ができるようになり、より便利になりました。価格も1万円以下に値下げされています。

iOS用とMac用のルーティングソフトが用意されています。
iPad音楽アプリをMac上のプラグイン的に使用するにはとても有用な機器になり、iPad画面でフィジカルにコントロールしながらMacのDAWにMIDIとオーディオを録音してしまう!事も出来そうですね。

三脚に固定する穴も用意されています。
■Mackie DL1608(須藤)

iPadをコントローラに出来る16chのミキサー「Mackie DL1608」を紹介しました。

16chデジタルミキサーで、iPad(Dockコネクター)をはめ込み一体化が出来るようになっています。
ステレオリンクがまだ搭載されておらず(次のバージョンで搭載予定)、ステレオ音源を扱うのはiPadというトラックを使います。

(画面はAirPlay-Mac経由-Refrectorで出力しています)
コントローラーにiPadを利用する事により、イコライザーの操作が非常にやりやすいですね。Wifiモジュールを別途付ける事により、iPadを無線でも利用できるようになります。

接続がDockコネクターとなっていますので、新機種の入れ替えで余っているiPadを活用するのが良いかもしれませんね。
12月の定例会は12月7日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 大久保店 第3会議室で開催予定となっております。
(価格は掲載時のもので変更になる事があります。ブログ担当:ノグチ)