2016年1月定例会が行われました。
日時:2016年1月9日(土)15:00~18:00
■KORG GadgetとKORG Moduleでの曲制作(ノグチ)
先月までのセールで半額になっていた高品位モバイル音源(ピアノなどアコースティックな鍵盤楽器を収録した)アプリ「KORG Module」を購入しました。
内蔵されているピアノの音色と、ピアノ専用音源のIK Multimedia「iGrand Piano」と簡単に比較チェックをしてみました。
(KORG Module)
どちらも高品位なのには変わりませんが、Moduleの方が自然な感じで深みがあります。ハンマーが弦にあたった音など丁寧に再現されています。ソロ音源としての完成度が高いです。
比べてiGrand Pianoの方は音のアタック部分を編集してハッキリさせている感じがします。アンサンブル演奏など前に主張したい時にはこちらの方がよいと思います。iPad上で響版を動かすことで音を変化させる事も出来るのも面白いですね。
(IK Multimedia iGrand Piano)
個人的な意見ですが、一般的な標準音源のピアノでは高音域での表現力の差に大きく現れると思います。PCM音源ではサンプルをある程度の音域で使い回す事で、容量の節約をしています。標準音源では節約上使い回す事が多くなり、その結果として差が出てくるのでしょう。また、サンプルの切り替えの場所で不自然さが出てきます。
KORG ModuleではKORG Gadgetの音源としても利用する事が出来ます。そこで、今回はこの音源を使った曲を制作しました。曲名は「Cold Sense」。
Module上では「Salzburg(ザルツブルグ)」として表示されます。
今回も都市名にちなんだ名称になるようです。
曲中でのリズム音源に使っている「LONDON」でのTipsを紹介しました。
IFXモードにある「Low Boost」ではサンプルの低域を強調する効果がありますが、ハイハットでは高域が削れたような効果になります。ちょっとしたイコライザー効果が期待出来ます。
この曲では、最初にピアノの1フレーズを作り、そこから広げていく方法で制作しました。ほとんどはiPadの画面内のピアノロールで打ち込んでいますが、フレーズの響きや検討などを外部キーボードをUSBで繋げて確認しています。
今回の曲は都合により掲載しませんが、私の定例会で紹介した曲集は[SoundCloudにまとめてあります]。
最近、その中よりTAC(天王寺アップルクラブ)のポッドキャスト番組、「TAC Podcast」のBGMとして使われています。こちらもよろしくお願いします。
■Melda ProductionのDAWプラグイン(須藤)
先日行われたスタジオツアーで紹介した、Melda(メルダ) Productionというメーカーの紹介をしました。このメーカーはWAVESなどのように音の加工や監視などをするオーディオプラグインなどを制作しており、DAWソフトに対応して、AudioUnitsやVSTのプラグインとして動作します。
有償のプラグインを販売していますが、バンドルセットがありその中にフリーの「MFreeEffectsBundle」というのがあります。こちらはすべて無償で使う事が出来ます。入門編として最適です。
拡張部分の機能制限(53ドルで機能解除可能)はありますが、基本的な部分は無制限で使う事が出来ます。プロ用としての技量を持つメーカーですので、基本的な部分だけでもクオリティーが高いです。それが27個も無償で使えることがすごいですね。
(ちなみに須藤さんは上位版のMTotalBundleを購入されていますが、下位バンドルより差額のみのアップグレードが可能だそうです。Web上には記載がありませんが、メールで問い合わせる事で可能となります)
Logic上ではメーカーごとに分類されますので、見やすくまとまります。また、名前の先頭に「M」が付くので区別が付き易いですね。
その中より紹介しました。
[MAnalyzer]はスペクトル表示できるプラグインで、音量を帯域表示出来ます。ちなみに機能解除しますとソノグラム(色で音量を表現)する事が可能となります。
他にコンプレッサーやリミッター、変わった所ではメモ用のプラグインもあります。コンプレッサーなどは帯域ごとに複数に分ける事で、マルチバンドの代わりとしても使えますね。
[MStereoExpander]はステレオ音源の幅を調整出来るプラグインです。画面は数値のみのシンプルな構成です。楽器が真ん中に集まりすぎている場合に分散させる事が出来ます。
ここから話題が他メーカーのWAVESの方に移りました。同じような機能としては[S1]というプラグインが有名ですね。(完全なモノ音源をステレオ化するには、[WAVES PS22]が有用です)
[WAVES Doppler]はドップラー効果を掛ける事ができます。
分かり易い例としては、救急車のサイレン音が自分より離れていくと音が低くなっていきますが、そのような効果を再現する事が出来ます。
[WAVES eMo Signal Generator]はサイン波やノイズを生成する事で、スピーカーなどで再生が正しくできているかチェックする事ができます。
よく新品のスピーカーをエージングをするという作業があります。曲やノイズなどを鳴らし込む事でこなれた状態にするものです。しかし、長時間音源を流しておく事は、例えると車のアクセルを吹かしっぱなしにしたままにするのと同じような事です。
2月の定例会は2月6日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店 第1会議室で開催予定となっております。
随時見学を承っていますので、お気軽にご参加ください。ご希望の方はご連絡を頂いてからとなっておりますので、お手数ですが以下のメールアドレス宛にお名前と参加予定日をお知らせください。
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