2016年4月定例会が行われました。
日時:2016年4月2日(土)15:00~18:00
■KORG Gadget 2.1(ノグチ)
先月[KORG Gadget 2.0]を紹介しましたが、早くも2.1にアップデートされました。ここでは、その機能などを紹介しました。
0.1のバージョンアップですので不具合などの修正が中心ですが、新機能としては「nanoKEY Studio」などの新製品に対応したそうです。ただし、この製品が5月下旬まで発売延期になってしまいちょっと残念です。
(この製品はBluetooth MIDI接続出来るようになっており、この機能がOSとの対応確認に時間が掛かっているのかもしれません)
他にオーディオレイテンシーを2048(サンプル)まで遅らせる事が出来るようになりました。遅延のため演奏は難しいですが、ノイズなどの発生を抑えたり、処理を安定させるには有効でしょう。
先月紹介したiCloudボタンと削除ボタンが隣り合わせで危険という部分が、手順が変更になり解消されています。
機能以外としては、「KORG Gadget Le」というアプリが同時にAppStoreに登場したのも大きいです。
こちらはGadgetの機能限定版という位置づけで無料です。機能的には非常に限定されており、内部アップグレードも出来ません(特定の製品を接続する事により、一部機能が拡張されます)が、Gadget Cloudというユーザーが発表した曲を聴く事が出来る機能にはフル対応していますので、これでどんな曲が作れるのか手軽に触れる事が出来ます。
今月も新曲を聴いていただきました。曲名は「National Composition」。
背景にM1の一番最初のプリセット音色でおなじみの、Universeを使って神秘的で印象深いイメージを出しています。他に音源内にあるディレイなどを使用して馴染み易くしています。
ここでGadget 2.1の新機能に戻りました。トラック毎に指定のチャンネルでMIDIを鳴らす事が出来るようになりました。「NodeBeat」という別のアプリで生成されたMIDIデータから、指定のGagdet音源を鳴らしました。
NodeBeat自体はシンプルなシンセ音しか鳴らせないのですが、そこにGadget音色のピアノを加えて演奏という事も出来ます。こういった連携した使い方も面白いですね。
■ワイヤレスMIDI楽器の工作(伊藤)
[先月の定例会]で[AKAI EWI USB]のBluetooth MIDIによるワイヤレス化の紹介をしましたが、今回はその際に使った部品をすべてEWI USBに収まるように工作しました。
EWI USBの末端にモバイルバッテリーとBluetooth MIDIアダプター[YAMAHA UT-BT01]を取り付けています。それぞれの部品は取り外す事もできるようです。
さらに、もう一台制作されておりました。キーボード「CME Xkey37」にパッドコントローラー「KORG nanoPAD2」、そしてモバイルバッテリーとBluetooth MIDIアダプターを組み合わせたものとなっています。板などの部材はホームセンターで用意されたそうです。
ちなみにCME Xkey37はBluetooth MIDI内蔵タイプが発表されているようです。
まずはEWI USB改を演奏してみました。音色はiPadのアプリ「KORG iM1」からShaku nana(尺八の一歩手前の意味?)。問題なく演奏出来ています。
なんと手前のバーにはギター用のストラップを取り付ける事が出来るようになっていました。ショルダーキーボード的にステージでの演奏も、ワイヤレスなら自由自在ですね。
この後演奏に盛り上がりました。それぞれの楽器ですが、両面ファスナーで簡単に脱着できるそうです。あまり激しく演奏すると取れるので注意との事です(笑)。
Bluetooth MIDIの機能ですが、今の所接続にはアプリ内で設定する方法しか無いそうです。一度接続すると、設定画面の無いアプリでもMIDI接続が出来た事があったそうです。将来的には、OSの方で管理出来るようにればより便利になる事と思います。
■Logic Pro Xで曲制作過程の紹介(笹川)
曲制作の過程でのテクニックを紹介していただきました。
あらかじめ短い曲は出来ていますので、そこまで制作された過程をなぞっていきます。
まずはリズムトラックを録音していきます。笹川さんはリアルタイムにキーボード入力で録音。サクッとリズムが出来ていきます。
1小節目はいろんな物が記録されるので、2小節目から録音します。
(例えば、バウンスなど行うと不自然な始まり方になりますので、1小節目は使わないのが基本です)
ドラムが低音部の楽譜になっているのでドラム楽譜に変更します。ここでトラブルがあり、うまく修正出来ませんでした(後述)。
4小節作ったトラックのリージョンをコピーし後ろに複製します。接着ツールが便利です。ピアノ、ベース、ギターと録音を重ねていき、次第に曲らしくなってきました。
笹川さんのポイントはスコアで曲を作っていく事です。ここまでノーテーションの編集を行っていません。こうすれば演奏者用の楽譜も同時に作る事が出来ますね。
シンバル音符の符尾が下を向いており、タムなどの音符と区別が付きにくくなりますので、音符の属性より、符尾をアップにして解決する事が出来ます。
さきほどのドラム譜ですが、その後の検証により詳細ツールがOFFになっていたのが原因のようです。詳細ツールをOFFにすれば、難しい機能や表示をカットして分かり易くしてくれるのですが、その分細かい編集が出来なくなってしまいます。Logicの深部を使いこなしたい方は必ずONにしておきましょう。
他にジャズドラムのブラシプレイに適した音色の紹介がありました。
■ミュージックの日フェスティバル 2016の様子
3月26日に行われた「ミュージックの日フェスティバル 2016」は無事に終了しました。
ここではいくつか写真を掲載いたします。上図はAbleton Liveデモンストレーションになります。
Macで音楽クラブはクラブ紹介を行いました。
他にも各社のデモンストレーション、ピアノ生演奏などがありました。
ここからブース紹介になります。
フロンティアファクトリー株式会社の展示です。
IK Multimediaの展示です。
株式会社ハイ・リゾリューションの展示です。
株式会社メディア・インテグレーションの展示です。
株式会社エムアイセブンジャパンの展示です。
株式会社ビーアイ・フォース、株式会社シンタックスジャパンの展示です。
アビッド テクノロジー株式会社の展示です。
他にHEAD GROOVEの生演奏もありました。
このイベントに関して定例会に主催 日本音楽家ユニオン関東地方本部の土屋さんがお見えになり感謝の言葉をいただきました。ありがとうございました。
5月の定例会は5月7日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店 第1会議室で開催予定となっております。
随時見学を承っていますので、お気軽にご参加ください。ご希望の方はご連絡を頂いてからとなっておりますので、お手数ですが以下のメールアドレス宛にお名前と参加予定日をお知らせください。