2016年2月定例会が行われました。
日時:2016年2月6日(土)15:00~18:00
参加人数:17名(ゲスト1名含む)

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KORG Gadgetでの曲紹介(ノグチ)
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先月に引き続き、[KORG Gadget]で制作した新曲を紹介しました。タイトルは「Fluid Element」。

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今回は使いたい音源があり、それを中心として構成しました。Gadget標準の「KINGSTON」という音源です。見た目が昔のアーケードゲーム機っぽいですね。

音も昔のファミコンのようなサイン波やビープ音などがあり、ピコピコ音が楽しいですね。

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前回と同じようにGadgetのみでリミッターを掛けたバージョンと、マスタリングアプリであるPogitive Grid [Final Touch]で調整したものを聴いていただきました。Final Touchはファイルベースで受け渡してから使ったやり方が馴染み易いですが、AudioBusの外部エフェクトとしても使えます。高機能であるにも関わらず、安価ですのでお勧めです。



Music Memos(芝)

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Appleから突如発表された「Music Memos」という新しい音楽アプリを紹介しました。曲のアイディアが浮かんだらその場で録音できるアプリです。無料で提供されています。

さらに録音した曲に、自動的にコードとリズムを追加する事を選択できます、という夢のようなアプリですね。

分かり易い例として「Yesterday」冒頭部分をiPhoneから音楽を流してみました。

やってみた所、自動解析によりコードと小節が付加されましたが、何とも不思議なリズムとコードが付いてしまいました。

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リズムについては認識率を高めるコツがあり、小節に合わせて頭に軽く手を叩き音を加えると良いようです。そこで、もう一度試してみましたが、今度はシャッフルしたリズムが付いてしまいました...。

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編集画面がありますので、認識したコード種類が気に入らなければ自分で指定したものに修正する事が出来ます。また、小節位置を修正する事や、不要な部分などをカットする事が出来ます。

こうして出来たデータは直接GarageBandへの連携が出来ます。ベースはソフト音源、ドラムはDrummer(後述)に変換されますので、その後の編集にも役立ちますね。

ただ、まだまだ解析精度が足りないので今後の改良を期待したいと思います。



GarageBand 2.1(芝)

1月20日にアップデートされた[GarageBand]ですが、小数点バージョン以上の大きな追加内容となっています。

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今まではドラムの打ち込みには手打ちをするか、Smart Drumsという正方形の中にパーツを置いていく事で簡単にドラムフレーズを作る機能がありました。

今回搭載されたDrummerはLogic Proに搭載されていたものが移植されたもので、Smart Drumsをさらに高機能に分かり易くしたようなものとなっています。

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Smart Drumsのように正方形グリッドが左側にあり、ポインタを左に移動するほどフレーズがシンプルに、右に行くほど複雑なフレーズをGargeBandが自動で生成します。上下では音量の大小となります。

Drummerといえば、プレーヤーを交代させて新たなフレーズにも出来ますので、非常に便利ですね。

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ここで、録音を実際にしてみました。Drummerでフレーズを制作したのち、ソフト音源のベースを自動演奏します。こちらもAutoPlayを使い簡単にフレーズをいれます。

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ここで、Drummerに戻り、先ほどの設定画面右下の方に「フォロー」というスイッチがありますのでONにします。これでキック(バスドラム)のタイミングを、ベースの発音タイミングに合わせる事が出来ました。

Drummerを活用をしたいということで、全体的なフレーズを構成してみます。

8小節フレーズを真ん中で2つに分け、前半はタンバリンを消してシンプルな物に、後半は曲調を考えてフィルを多く入れたフレーズに変化させます。さらに後半2小節だけ切って細かくすると、簡単な操作で曲調に合わせた展開を作る事が出来ました。

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さらに応用編としてピアノも同じように加えていきます。

トラック毎のエフェクターとして新たにコンプレッサーが搭載されました。とはいえスライダーのみでの調整でGarageBandとしては細かい事はあえて出来ない作りとなっており、大まかに掛けるのに向いています。

このコンプレッサーは、先ほどのドラムなどの内蔵音源に掛けるのもあまりマッチしないそうです。これは元々調整が済んでいる音源だからでしょう。これは主に生録音に使うのが向いているそうです。

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イントロにドラム始まりで1小節だけ加えたい場合はソングセクション機能を使います。
右上にある「+」ボタンを押して追加し、セクションが後ろに付きますので前に持ってきます。そうしてドラムのリージョンを2拍ぐらいに小さくして調整すると弱起始まりの曲を作る事が出来ます。

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iPad ProならApple Pencilにも対応していますので、MIDIの編集にも便利です。

このように楽しいアプリと仕上がっていますが、エフェクトなど不足する部分もあり、最終的にはMacにデータを移行するのがベストと思われます。

その際にデータの移動手段としては、AIFFで2トラックにまとめる方法もありますが、AirDropで送る方法がお勧めです。

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今回搭載された、Live Loopsも非常に楽しい機能です。

タイル状に音ネタが配置されている画面があり、一つずつでも再生出来ますが、縦列の一番下の「^」をタップすると縦列全てが再生されます。発音タイミングは自動的に調整されますので、どのタイミングでもテンポに合います。

横列は楽器の種類を選び、ループもApple Loopsから簡単に持ってくる事が出来ます。専用のエフェクトがあり、簡単にDJプレイのような効果を掛けて遊んでみるのも良いでしょう。
 

Behringer X AIR XR12の検証?(あらせ)

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[Behringer X AIR XR12](購入価格は4万円弱)はiPadやAndroidタブレットにWifi接続する事で機能する、12inのデジタルミキサーです(Mac/PCも対応)。小型で持ち運びしやすいサイズとなっています。

本体にはヘッドホン用の音量調整くらいしか出来ないので、音量調整などはiPadで行います。

あらせさんが目黒区ウィンターフェスティバルで担当バンドのPAセッティングを行う事になり、その際の複数のセッティングを毎度調整すると時間がかかるため、シーン毎にセット出来るのではという事でこのXR12を持ち込んだそうです。

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しかし、現地のミキサーにXR12から出力したものを繋げた所、ボワーンとした音になってしまい使い物にならなかったそうです。そこで、原因を探るべくお持ちいただきました。

しかし、今マイクで試してみた所、問題なく普通に出ており再現出来ずに困ってしまいました。

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須藤さんによると、フォーンプラグを誤ってインサーション端子に入力してしまった場合、インサーション端子は3極である必要がありますが、2極のを挿すとショートしてしまい正しい音が鳴らない事があるそうです。しかし、マイクなどで使われるXLR端子ならこうした心配は無いです。

他の原因としてはケーブル自体に問題がある、誤ってファンタム電源が掛かっていたため音が押し返されたなどの原因が考えられますが、やはり現場を見てみないと分からないそうです。
 

■レコードをMacに録音(小林、伊藤)

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小林さんがレコードをCD化したいとの希望があり、手元にレコードプレーヤーが無いためメーリングリストで相談した所、伊藤さんよりレコードプレーヤーをで定例会中に生録音しましょうかという事になりました。そこで遠い中機材を持っていただきました。

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小林さんはこのレコードの内容を知らず、この場で初めて聴いたそうです。
なんと、内容はほぼトークのみで構成されており、薄らとBGMが流れている程度でした。一部分からの予想ですが、おそらく寝るときに聴くようなものだそうです。ジャケットも立派なのがあり、クレジットや著作権表記も無いので自主制作のようです。

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レコードプレーヤー(使用機種)からフォノイコライザー(使用機種)を通してMacのLogicへと録音しました。オーディオインターフェイスは[RME Babyface]を使用しました。

RMEは独自のドライバーを使っているのが売りだそうで、音声を処理しているDSPチップは上位機種と同じだそうです。録音時にプレーヤーからの入力レベルが小さいという問題がありましたが、レコードプレーヤーからの出力がラインレベルだったためで、マイクレベルが適しているそうです(須藤さんよりの情報)。

これに関連して、笹川さんより「SPL Creon」というオーディオインターフェイスを購入された事の紹介がありました。

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他に、小林さんよりオススメの「スタジオの音が聴こえる 名盤を生んだスタジオ、コンソール&エンジニア」高橋健太郎(Amazonリンク)という、1970年代の音が何故良いかという、19のスタジオで生み出されたレコードを解析した本の紹介がありました。



日本音楽家ユニオンさんとのイベント開催

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[日本音楽家ユニオン]さんと共同でイベント開催の話が持ち上がっており、Japan Logic User Groupでもご活動されている土屋さんより、団体のご紹介やイベントへの経緯をご紹介いただきました。

詳細については決まり次第当ブログでご連絡したいと思いますので、よろしくお願いします。



3月の定例会は3月5日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店 第1会議室で開催予定となっております。

随時見学を承っていますので、お気軽にご参加ください。ご希望の方はご連絡を頂いてからとなっておりますので、お手数ですが以下のメールアドレス宛にお名前と参加予定日をお知らせください。
見学について