2015年6月定例会が行われました。
日時:2015年6月6日(土)15:00~18:00
場所:喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店
参加人数:13名(見学1名を含む)

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Band-in-a-Box 22(山白)

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伴奏作成・自動編曲ソフト「Band-in-a-Box 22」の紹介です。先月最新のバージョン22が発売されました。

ご紹介するのは最上位のEverythingPAKで、ハードディスクが付属しています。あらかじめインストールする事無く一通りアプリケーションやスタイルが内蔵されていますので、別のMacでも起動させる事が出来ます。また、ハードディスクなので当然作成したデータも保存出来ますので、環境を構築するのが簡単ですね。

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写真は以前のバージョンのハードディスクと最新版のです。

山白さんは最初にCメロ譜(データ)をFinaleで作り、それをBand-in-a-Boxで読み込ませます。Finaleで書いたコードや音も読み取ってくれるそうです。それを基に、ベースやドラムなど必要なリズムを作成します。

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こうして出来たデータをDigital Performerに取り込みます。リアル音源はサウンドファイルで読み込み、仕上げの作業をします。Finaleで録音したmidiデータも組み合わせて、簡単な曲であれば、そこにご自身でピアノ演奏を加えて、CD用のマスター音源が出来てしまうそうです。

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このような便利なソフトですが、自分の思っているリズムが無い時や、選ぶ際にリズムの種類が何百とあるので探すのが大変だそうです。また、開発がカナダで行われているそうで、そのためかジプシーやカントリーなどの種類が豊富にあるそうです。

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Band-in-a-Boxでのコード入力は、画面下の空欄にテキストで書いていく事でも可能となっています。ここで、山白さんから、良いテクニックを教えていただきました。アレンジでコード音を一時的に延ばしたり、伴奏音をストップさせて曲調に変化を持たせたりしたい場合はあります。

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例えば、ドット1つ「.」でそこだけメロディー以外無音になり、ドット2つ「..」で頭がショット音に、ドット3つ「...」で延ばし音になります。また、「^」を付けると半拍前にコード音が食い込むようになります。いわゆるアンティシペーションと呼ばれているものです。

このように、コード入力に工夫する事で曲調にアクセントを持たせる事が出来ます。

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ただし、曲終わりなどでよくあるパターンとして序々にゆっくりになるような事は出来ないので、その辺りはPerformerで後処理したりしているようです。他にも色々なテクニックを教えていただきました。

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このようにして、Band-in-a-Boxで制作したCDを紹介しました。オケの制作ではピアノ以外Band-in-a-Boxで制作したそうです。

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伊藤さんからはデモソングなどで表示が文字化けがしてしまう問題が寄せられました。山白さんも題名などは文字化けする事があるようで、名前を英字のみしたり工夫をしているようです。また、今バージョンよりマニュアルもPDFファイルのみになっているそうです。



KORG iM1 for iPad(ノグチ)

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[KORG iM1 for iPad] はコルグのワークステーションキーボードの名機といわれる「KORG M1」をiPad用アプリにしたものです。

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KORGからは以前から発売されている、Mac/PC用のソフトウェア「KORG Legacy Collection M1」というソフトもありますが、基本的にはこれをiPad版に作り直したような感じになっています。

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しかし、Legacy Collection M1では当然マウスで操作する必要があり、ソフトが古いためか、かなり小さなウィンドウの中で操作しなければなりませんでした。その辺りをiM1では改善されており、マルチタッチ操作を最大限考慮されています。そのため、より感覚的に楽しく使いこなす事が出来ます。

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価格はLegacy Collection M1が約5,000円に対して、iM1が3,600円(6/30までセールで2,400円)となっています。こうして見ると割安ですが、iM1の方のみ付属の拡張音源がアドオンになっており、M1 Cards Pack、T1 Cards Packがそれぞれ600円となっています。全部足すとLegacy Collection M1とほぼ同じ価格になります。

音色のカテゴライズがされています。楽器と特長を複数選び、簡単に目的に沿った音色にたどり着きます。また、ユーザーが使用しているランキング上位の音色も選ぶ事ができます。

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iM1は音楽制作アプリの「KORG Gadget」の音源としても使う事が出来ます。AudioBusやInter-App Audio経由ではなく、内蔵音源として使う事が出来ますので便利です。この場合iM1ではなく「Darwin」という名称になります。

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細かい音色編集やコンビネーションの音色は選択できないものの、必要最低限の調整は可能となっています。ユーザー音色を読み込む事が可能ですので、先にiM1で音を作り、それをDawin上で使うように考えられています。

iM1ではオリジナルのM1にあるシーケンス機能がカットされています。これはGadgetのシーケンス機能を利用するため必要ないと判断されたのでしょう。こちらの方がより分かりやすい曲制作を行えます。

このGadgetと組み合わせて曲を制作しましたのでご紹介します。タイトルは「Correct Trick」。Dawinはメロディーとコード音を担当しています。



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今回もGadget上でミキシングしたものと、AudioCopy経由でマスタリングアプリの「Final Touch」に渡して、マスタリングしたものも紹介しました。



■曲の紹介(長峰)

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iPhone用のイヤホンを新調しました。購入されたのは[Audio-Technica ATH-CKS55Xi]です。イヤホンにはマイクがついており、どんな音が録れるか試してみたくて曲を作ってみました。

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伴奏は[iReal Pro]で作成しました。これでオーディオデータを作り、[MultiTrack DAW]という録音アプリに貼付けました。iReal Proではトラックのミュート機能を使い欲しい楽器のみにして書き出し、それをトラック毎に貼付けています。

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ボーカルトラックをイヤホンで録音してみました。
MultiTrack DAWではマスターの出力を他アプリへ送る事が出来ます。ここではFinal Touchに送り、マスタリングをしてみました。

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ちょっとノイズが気になりました。Final Touchではディザーを選択する事が出来ます。須藤さんによると、数値を大きくしておくのが良いですが、あえて荒削りの方が良かったりする場合もあります。実際は音に合わせて調整してみるのが良いそうです。

曲はこちらになります。タイトルは「Jeannie with the Light Brown Hair (Cover)」。





Yamaha Chord Tracker(ノグチ)

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[Yamaha Chord Tracker]はiPad内にある曲のコード進行を自動解析・表示し、コードを使った演奏、練習をサポートするアプリです。

試しに「Yesterday」を解析してみましたが、ほぼ間違いなく解析されていました。なかなかすごいアプリです。

もちろん得意不得意があり、ベースが激しく動いたりする曲などは不得意です。また、弱起で始まったり途中で変拍子がある曲は、そのままずれて解析されます。(弱起だけなら後ほど修正可能です)

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解析結果が今ひとつな場合は再解析も出来ます。また、ボーカルキャンセラーやピッチ変更も出来ます。
楽譜の無い曲などから起こす際に、大まかな曲の進行を把握するのに一役買う便利なアプリです。(価格:無料)



■その他(芝)

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Apple WatchでMacBookのログイン認証が行えます。これはiPhoneのアプリを介して認識する事が出来るので、今の所iPhoneが必要となります。Apple Watchの活用の幅が広がりそうですね。



7月の定例会は7月4日(土)15時〜18時です。場所は喫茶室ルノアール 新宿小滝橋通り店 第1会議室で開催予定となっております。

随時見学を承っていますので、お気軽にご参加ください。ご希望の方はご連絡を頂いてからとなっておりますので、お手数ですが以下のメールアドレス宛にお名前と参加予定日をお知らせください。
見学について